2012年度版地震動予測地図が公表された

21日に新しい地震動予測地図が公表されたので、そのことについて。

地震の発生確率って、感覚的によくわからないので、人に説明するために過去の公表資料まで読んだ。まず、「地震の発生確率」といっても、公表されている数字は、実は色々な切り口からの数字が発表されている。

地震の発生確率

まさにその地震が今後XX年以内に発生する確率。リンク1の表A3、A4に記載がある。また、リンク2に南海トラフ地震や首都直下地震の発生確率の記載がある。毎日新聞が書いている、「南海トラフの発生確率が26~100%で最も高い」という出所は見つけられていない。
その地震発生確率はどうやって計算しているのかというと、リンク3に解説があるのだけど、これを読んでもよくわからない。わからない理由を図のせいにしたいのだけど、もしこの資料の上図右の通りに確率分布しているなら、そのモデル地震はずーっと地震が来なくても発生確率は7%くらいで高止まりしてしまうんだろうか。だけど文中にあるように、「今後 30年以内に地震が発生する確率」は「水色の面積÷(水色の面積+黄色の面積)」で計算するのであれば、ずーっと地震がおきなくて確率分布の右端の方に行ってしまえば、確率は100%になるはずだ。

  1. 長期評価の経緯と確率論的地震動予測地図の作成条件
  2. 今までに公表した活断層及び海溝型地震の長期評価結果一覧
  3. 解説:地震発生確率の計算方法

30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率

新聞記事に書かれていて、茨城の危険性が大幅アップと書かれているのは、この数字だ。この数字は色んな地震の発生確率と想定震度を合算して出している。これはリンク4に記載された数字だが、茨城と千葉だけ突出して確率がアップしている理由がよくわからない。前述リンク1の最終ページに作成条件の変更点が書かれており、(全然無根拠だが)何か大きく変更点があったようには見受けられない。何が影響してこんなに評価が変わったんだろう。

  1. 都道府県庁所在地の市役所(東京は都庁)及び北海道の総合振興局・振興局庁舎付近(庁舎位置を含むメッシュの中心位置)において、今後30年以内に震度6弱以上の揺れに見舞われる確率(平均ケース)

x年超過確率y%

今回の検討資料(リンク5)では「対象とする地震または地震群によって特定の期間(x)内に地震動の強さがある値(震度z)を超える確率(y%)」と記載されている。不動産業界でよく使われる指標、地震PMLというのもこの定義がベースだ。50年超過確率2%(再現期間2500年相当)の時の震度分布図というのが資料中にあり、これはxとyを固定してzを地図にしたもので、前の「30年以内に震度6弱以上の確率」はxとzを固定してyを地図にしたものになる。この考え方はリンク6で解説されている。

  1. 1.従来の地震動ハザード評価の課題
  2. 解説:確率論的地震動予測地図

 
いずれの数字も、まあやっぱり感覚的によくわからない。そこで、身近な事故や災害が30年以内に起きる確率が参考情報として載せてある。しかしながら、発生確率80~90%と同等のちょうどよいものは無く、東京周辺を台風が通過する確率:ほぼ100%(そりゃそうだろって気がする)、交通事故でケガする確率:24%(思ったより高い)、といった指標によって、ますます実感しづらくなってしまった。

  1. 解説:確率の数値を受け止める上での参考情報

 
結局のところ、自分がまだ納得できてないので、人には相変わらずうまく説明できない次第です。あ、ひとつこれは確かだろうと思っているのは、今回の評価基準日は2012年1月1日時点なので、その時から1年経っている現時点の発生確率は公表されている数字よりも高くなっているはずです。