“落ちる” 快感と恐怖。

 また落ちる夢を見た。落ちる夢、嫌いじゃない。落ちてる時って最初は爽快感があるんだけど、だんだん怖くなってきて様々な感情が入り混じり脳に色んな情報や物質が溢れるようになって、情報に混乱しているうちに鈍い衝撃を受けて、目が覚める。

 かつては、誰かに追いかけられているとか、落ちなくてはならない状況下で落ちていたけれど、最近は少し事情が違う。急カーブで夢ながら意識的にブレーキをかけなかったり、わざと掴まってる壁から手を離したり。夢だと舐めて落ちることを楽しむようになっている。

 さて、今日の状況はこれまでともまた少し違う。前振りは色々あったが、ついにはプールの飛込み台みたいなところに立っていた。手には挽き肉と明太子を持っている(この状況…)。明太子を投げると、床にぶち当たって潰れて飛び散る。そして下から早く飛び降りて来いと誘う友人。潰れた明太子と挽き肉を見て急に恐怖を感じていたら、少し離れた地面にベッドが見える。前に飛べばたぶんあそこまで届くだろうと、意を決して飛び込むと、いつもの爽快感も錯乱も衝撃もなく、ベッドの上に落ちていた。すぐ隣で友人にヘタレかよーって笑われた。その後もしばらく夢は続いた。

 落ちる夢、何が怖いって、いつか現実でもうっかり落ちてしまいそうなくらい、落ちることが夢の中では快感に満ちていることだ。若しくは夢の中で落ちた後、鈍い衝撃の後も夢が続いてしまったら、果たして僕は目覚めることができるのか。