中古マンションのフラット35適合証明プレチェック。

中古マンションを購入する時にフラット35で住宅ローンを組むためには適合証明書を指定の検査機関か建築士に発行してもらわなければいけない。しかし調査の結果、適合証明が発行できない物件であったとしても、調査を依頼した時点で検査機関には手数料を払わなければいけない。発行できそうにないなら事前に言って欲しい。ということで、調査依頼を出す前に自分で調べられることは調べておこう。

住宅金融支援機構のサイトを辿っていくと、中古住宅の技術基準の概要というページに行き当たる。
中古住宅の技術基準の概要:【フラット35】

これを元に、事前に調べられることを整理する。

よっぽど大丈夫そうな項目

  • 道路に2m以上接道している。
  • 住宅部分(専有部分)の面積が公簿で30m2以上ある。
  • 耐火構造である。
  • 原則、間取りが2K以上である。

接道や耐火構造で不適となることはまず無いだろう。面積と間取りの規定で不適になるのは投資用ワンルームマンションくらいだろう。

注意が必要な項目

  • 20年以上の長期修繕計画がある。
  • 管理規約に以下の項目について記載がある。
  1. 敷地、建物、共有部分の範囲が規定されている。
  2. 区分所有者に管理費と修繕積立金の納入義務が明記されている。
  3. 管理費と修繕積立金を区分して管理することが定められている。
  4. 修繕積立金の利用目的に修繕や修繕に関する調査以外の項目が入っていない。
  5. 敷地や共用部の修繕・変更が管理組合の仕事に定められている。
  6. 管理組合の総会の議決事項に(1)収支予算・決算(2)管理費・修繕積立金の額・徴収方法・資金の借入や取り崩しが含まれている。

長期修繕計画が無いマンションならその時点でアウト。管理規約は1.2.5が問題になることはあまりない。
 3について、たまに管理費修繕積立金の区分管理が明記されてなかったり、区分して徴収されてなかったりすることがあるが、その場合は管理会社から管理組合のバランスシートを送ってもらおう。バランスシートの中で管理費と修繕積立金が別項目化されていれば問題無いが、ここで別項目化されてなければアウト。
 4について、たまに修繕積立金の利用方法に管理組合の理事会運営にかかる費用なんかが項目に入っている場合がある。こういった費用は修繕関係の費用と認められないのでアウトになってしまう。
 6について、例えば収支予算・決算は総会で議決を取っているけど管理規約には明文化されていないというようなことがある。そういう時は過去の総会の議事録を提出することでクリアすることができる。

検査機関や建築士じゃないとわからなそうな項目

  • 建物の劣化状況に問題が無い
  • 旧耐震の場合、耐震性の評価基準を満たしている

劣化状態は担当技術者が現地調査をして判断する。この時にフラット35Sの基準に適合するかどうかも同時に調査される。(フラット35Sに適合するために、大抵はお風呂に手すりをつけ、技術士は手すりが固定されているかを確認する)
 旧耐震かどうかの判断は、建築確認をS.56.5.31以前に受けているか、それが分からない場合は登記の新築日がS58.3.31以前であれば旧耐震と判断される。耐震性の評価基準はけっこう単純で、ピロティやセットバックが偏在して著しく不整型でなければいいので、ざっくり四角っぽいマンションならあまり問題にならない。

ということで、実は今のところ、フラット35の適合証明を受けられない時は、技術者でしかわからないところよりも、長期修繕計画が無いとか、管理規約に必要項目が記載されていないとかが原因であることの方が多い。それなら調査依頼前に仲介会社や管理会社を通じて判断できるので、まずは自己診断をしてみたらいい。