建設業ならではの社有不動産

我が社が保有する不動産は、なんでこんな土地を取得してしまったんだろうと思うようなものが非常に多い。古いファイルを紐解きながらその取得経緯を調べてみると、なるほど不動産を商品とする業界らしい理由で取得していた。そんな取得のエピソードをいくつかご紹介。

地上げする時に飛び地の土地もまとめて購入した

一団の土地をまとめて宅地開発するために、たくさんの地権者を回って土地を買っていくのだけど、中にはついでに別の土地も買い取ってくれるなら売るというような人もいる。場所もよくわからないような土地で管理するのも面倒だと。もちろん我々もそんな土地は欲しくないんだけど、開発のためには買ってさしあげるしかない。そうして宅地開発が終わった後も保有する羽目になってしまうのだ。

土地を先行取得したが話が流れてしまった

ある企業があるエリアに出店したいという話を持ちかけてきたときに、我々は条件に合う用地を探し、場合によっては土地を先買いすることもある。ところが、期日までに土地をまとめられなかったり、或いは企業側の業績が悪化したりして話が流れてしまうと、土地を保有する羽目になってしまう。土地がまとまっていて、街中であればほかの企業に事業を持ちかけることもできるが、転用の効くような土地だったら今まで保有し続けてたりはしない。

工事の受注とバーターで土地を買うことになった

宅地造成工事でよくある話で、戸建ての宅地は向きや位置によって売りやすさがある。なので造成工事を発注するハウスメーカーが、発注する見返りに売りにくい宅地を建設業者に買わせるのだ。建設業者は造成の利益と相殺できるので、利益が目減りしても受注獲得の為に宅地を買うのだ。買った土地自体も売りにくいとはいえ売れる宅地なので、別の戸建て業者に卸したり、地道に個人のお客さんに売ったりすれば、そう問題は無い。

開発したあとの残地

飛び地じゃなくても保有することになってしまう土地がある。一戸建ての宅地分譲地で、分譲できなかった崖地などがそうだ。宅地内の道路を保有していることもある。道路や調整池などは通常自治体へ寄付して管理を移管するんだけど、自治体も管理したくないと寄付を断られてしまうこともあるそうだ。隣接地に居住者がいるような土地は苦情対応など管理リスクが高いので、もう一度寄付にチャレンジするなりしてさっさと手放してしまいたい。