はじめての入院・手術

かれこれ4ヶ月程前から入院の予約をして、満を持して、万全の状態でこの4日間ほど入院して、手術を受けていた。初めて尽しの経験だった。

病名は「発作性上室性頻拍」。不整脈のひとつで、突然脈が早くなって下がらなくなって苦しい、という現象が度々起きていた。ここ最近は多いと月に数回起きることがあり、上手くいけば数時間寝てれば治っていたのが長期化するようになっていた。医者に相談したことはあったものの、その不整脈が発生したときに問診しないと診断できないらしい。それで、Fitbitをつけて自分で不整脈の証拠を記録するようにして、ある朝発作が起きたところで病院に向かい、心電図を取ってもらい、これは専門の病院で精密検査をしてくださいということになり、検査の結果あれよあれよと入院と手術が決まったのであった。

この病気の根本的解決には「カテーテル・アブレーション」という手術を行う。足の付け根と首からカテーテルを心臓まで差し込んで、電気信号で人工的に発作を起こし、心臓の中の発作を起こしている部分を特定し、それを熱で破壊することで発作が起きないようにする。脈をコントロールする電気信号が、心臓内に余計な回路があるせいでループして脈を速めてしまうらしい。電気がショートしたりLANが落ちるのと同じ原理だと思ったが、共感を得られ無さそうだったので黙っておいた。

それで、寝てるときに頻脈って起きないでしょ?ということで、なんと起きたまま手術をすることになった。今になって考えてみると、起きたままでもできるくらい、技術も安定してるし、大きな問題が起きにくい手術だったんだろう。

初めての剃毛。看護師さんにお願いしたら、男性看護師さんがせっせとやってくれた。どこまで剃ったらいいのかなと思ってお願いしたが、なんか申し訳ない気持ちになった。

初めての尿道カテーテル。入れられてる時って、ずっとおしっこ漏れてそうな感覚。女性の看護師さんが二人がかりで上手くいかなかったが、手術室の看護師さんにより問答無用でズバッと入った。

初めての手術。カテーテルを挿すところは局所麻酔が効いている。血管の中をカテーテルが進んでいくのは痛いかと思ったけど、血管に神経が通ってるわけじゃないから、よくわかんないのね。

心臓で何か電気信号を送ると勝手に鼓動が早くなる。結構心臓って単純なんだな。無事人工的な頻脈が発生し、患部を焼いて手術終了。やりすぎると必要な回路まで焼いてペースメーカー生活になってしまうとリスクを説明されていたが、「うーん、これ以上やると心配だしここまでにしよう」と手術は終わり、実に感覚と練度が物を言う世界なんだなと思った。

術後は動脈を切ってるので、塞がるまで絶対安静。とはいえ手術も2時間弱で終わり、上半身は健康だ。暇を持て余す術後入院になったが、うっかり傷が開いたり変な脈になったりしないように、予後観察がいるんだろうなあ。朝手術をして、夕方にはカテーテルも点滴も取れて、翌日はほとんどベッドでゴロゴロしてるだけだった。

ということで無事退院。経過観察の診断はまた4ヶ月後。これまでは寝不足など体に緊張ストレスが溜まっている状況下でアラームで飛び起きると発作が起きやすかったのだが、4ヶ月もあれば十分に似たような状況に見舞われるはずだ。果たしてストレスに耐える強靱な心臓になったのか!?・・・再現しないよう、なるべく穏やかな生活を過ごしていきたい。