劇団☆新感線45周年公演『爆裂忠臣蔵』を観てきた。最初は忠臣蔵の予習をして無くて大丈夫だろうかと思っていたが、江戸時代、質素倹約で歌舞伎が制限され、女が歌舞伎をやることなんてもってのほか、という時代に、どうしても忠臣蔵をやりたい女歌舞伎役者と芝居小屋の話だったので、別に忠臣蔵を覚えてなくても大丈夫だった。
なるほどなあと思ったのは、「やりたい芝居ができない」という状況で、コロナ禍の数年間と江戸の質素倹約時代を重ねていたところ。45周年という節目のお祭り公演ではあるけれど、この5年を振り返った時のテーマとして素晴らしいと思った。
パロディのセンスは相変わらず抜群で、出てきた瞬間の笑いだけではなく、歌詞やメロディの細かい仕掛けまで見事だった。めちゃくちゃ面白かった。
役者陣も常連が揃っていて、それぞれに見せ場があり長年観てきたファンとしては安心して楽しめた。今回は看板役者が全員集合できたというのも、とても嬉しい公演だった。
上演時間は3時間40分。退屈はせずに観られたが、もっと短くできる部分はある気もした。古田新太が日頃から「省エネ芝居」と言っているが、役者それぞれの見せ場を作りながら他の役者の休憩も確保しているのかなと思った。
舞台装置や衣装はスケールも相変わらず派手で良いが、巨大スクリーンでの演出が、結局の所大きなホールの隅々まで演出を見せるために必須になってると思う。今回も先行抽選で申し込んだ割に後ろの方の席だったので、一度は良い席で観たいと思うが、隅の方でも見れるレベルに調整しているのは、すごいテクニックなのだと思う。特にマイクを通じた台詞は、ボリュームのコントロールはできないものの、遅延もなく、舞台の間がちゃんと伝わってくるのは、役者と演出と技術スタッフの長年の成果なのだと思う。
先日のキャラメルボックス40周年公演でも同じことを感じたが、今回の45周年公演を観て、いつまで劇団新感線の舞台を見続けることができるんだろうと思った。今回、思わず45周年の本を買って読んでみたが、看板役者たちが口々に50周年もジジイになっても楽しくやりたいというようなことを書いていて、年齢を感じずにはいられなかった。小劇場ブームの華やかな時代も曲がり角に来ている。
※ChatGPTさんと共作したのを最後に自分で校正かけました。なんかやっぱりChatGPT構文になるというか、自分っぽい文章にならないね。
