地方はイオンと共に滅ぶのか。

切込隊長BLOG(ブログ): イオンはどうなってしまうの
 このエントリを読んでもいまいちピンと来なかったけど、はてブのコメントを読んで、なんとなく事情が掴めてきた。イオンが大規模ショッピングモールを出店したことで、小売店は客を取られ地方の商店街は壊滅した。ところがここへきてイオンの経営状態がヤバいらしい。もはやイオンが地方生活の中核となっている現状では、イオンに撤退されたら生活していけない。そんなわけで、イオンを潰すに潰せない状況に陥っている。と、こんなところだろうか。

 例えば、イオンが潰れたら魚が食べられなくなる町はもう普通にあるのかもしれない。

経済産業省の統計によると、平成19年の全国の鮮魚店は1万9709店と初めて2万店を割り込んだ。昭和63年には4万4000店もあったのに、20年間で半数以上が減った計算だ。

 半面、1カ所で野菜や肉など多くの食品が買えるスーパーの利用が増えている。大日本水産会調べ(19年度)では、家庭の水産物の購入先は77%がスーパーの魚売り場だ。水産庁によると、鮮魚店の減少に伴いアジやイワシ、イカという近海魚の消費が減少した。一方で規格がそろい、価格が安定し、一定量の確保が可能というスーパーが売りやすいマグロやサケなどの輸入が増えている。

減り続ける街角の鮮魚店 量販店に押され、20年で半減 (1/2ページ) – MSN産経ニュース

 こうした話を聞いて、食糧自給率の問題を思い出す。穀物価格が上昇し、日本が食糧不足に陥る日もそう遠くはないという危機感が最近また高まってきているようだ。しかし地方スケールでは既に量販店という「外部勢力」に生活を掌握された状況にあり、事態はより深刻な段階へ進んでいる。僕らはイオンを拒否する道を選ぶことだって、出来たかもしれない。外部勢力である量販店はいっそ受け入れず、地元の商店街を育てて自活可能な町にしていくことが必要なのではないか。

 春から働く会社では、再開発事業も行っている。地方が自力で生活していく開発モデルをつくることは出来ないのか。いずれ上司と面談する際に話をしてみたい。

コメント

  1. 天然パーマ より:

    世の中には、色々な問題がある。
    目をそらしてはいけない。
    都会にいると見えずらくなってしまうけど。
    関東平野は超すげーってことだ。
    国が提供できる支援(行政サービス)と市民が解決していく行動(NPO活動)が、絶対に必要。これから先の世の中。

  2. チューチュー より:

    なんか気になったのでいっぱい書いてしまいました。
    長いので読みたい人だけどうぞ。
    俺も一言。
    イオンがその町への侵出??に成功したのにもいろんな理由があるはず。
    ひとつに、小さい商店たちが努力不足だった。
    小さい商店にしかできない、値引き以外でお客を引き付けることだってできるはず。奥さん方にしてみれば、ド定番でない季節性のある魚などは食べてみたい、けど料理法がわからないなどの理由で手がつけにくいので、ついついド定番を選んでしまう。小さい商店は並べた商品の横に手書きレシピなどを置いておく、とかすればよい。気軽に情報が入れば、ちょっと挑戦してみようかな、とか思う人は結構いるはず。そんなのしなくても近所のおばちゃんは
    「これどうやって料理するとおいしいの?」
    と店員に聞く。回答を聞いて
    「じゃあこれ5匹いただくわ。」
    ってなる。まあ、こういうのって、地元民の人間性も関係あるのかも…
    つづく

  3. ちゅーちゅー より:

    つづき。
    話は変わるけど、最近、漁船が休漁ってのが話題になっているけど、ほんとにやるとこまで努力をした結果なのか?と聞きたくなる。必要のないところでエンジンをつけっぱなしにしてないのか?何かで見たが、イカ漁船はイカを寄せるために明かりをつけるが、必要のない空も照らしている状態(人口衛星の映像でもはっきり見えるほど)で、必要な方位だけに明かりをしぼらないらしい。電球にアルミ板などでちょっと屋根をつければ、同じ明るさでも電気代(ガス代)は半分で済む。
    悪い話ばかりではない。私の身近にも成功例もある。通っていた大学の横には小さな肉屋がある。そこは大学が近いってのもあってか、昼時には弁当を作って売っている。多分、売れ残りだろう。。。周辺にもっと安くて並ばなくてよい弁当屋はあるけど、価格にあったものを提供できているのだろう。そして今、値上げをしたがそれでもちゃんと営んでいる。
    この時代に努力を重ねないで生き残っている企業なんてのはない。ちょっと景気がよくて余裕をこいているバブリー企業もあるかもしれないが、そんな企業はずっとは生き延びれない。
    製造業日本一のトヨタだって今は必死、らしい。
    衣食住+教育に関しては時代が変わってもゼッタイに需要がなくならないと思う。
    同じものでも、どうやってニーズにあったものを提供するか、その方法さえ間違えなければ生き残れる道は小さな商店にもあるのではないだろうか。

  4. ヒビコラ。 より:

    チームで立ち向かうためのリーダーがいない。

     先日書いた『地方はイオンと共に滅ぶのか。』のコメントに替えて。
     前回のエントリは、地方を侵略する「外部勢力」になる側の人間として、侵略することに対する責任の重さに重心を置いたものでした。
     一方で侵略される側、地元の商店主の立場から考えると(僕は….

  5. Nov より:

    コメントに替えて、これに続くエントリを書きました。
    イカ漁船の話は別に思ったことがあるので、またそのうち書きます。

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