三角錐をいかに効率よく作るか問題。

新入社員教育テキスト・マニュアル「ザ・しごと」|株式会社リードクリエイト
 どうやらこの教材みたいなんだけど、研修でのグループワークが面白かったので、もう少しじっくり考えてみた。この教材の主たる目的はこのグループで三角錐をいかに効率よくつくるかという問題を通してPDCAを体感しようというもの。僕らのチームは10個作らないと黒字にならないというところまでは頭を使えたけれど、効率良く作成する生産体制についてまでは時間内にまとまらず、ごちゃごちゃっと作っていたら何となく黒字化できてしまった。

 ロクにプランもまとまらないまま黒字化してしまって、個人的にちっとも納得のいかない成果が生まれてしまった。その理由をしばらく考えた結果、3回しか生産期間が無いなら道具の数とか生産体制とかは結構どうでもよくて、メンバーそれぞれがいかに作業に慣れるかということだけを徹底すれば、かなりムダな使い方をしていても十分な利益を出せていたんじゃないだろうかと思った。

 僕らはまだ個々の生産能力がどんどん成長する段階で、全然安定していなかった。「効率良く」という言葉にとらわれて、生産能力は安定している前提で効率性ばかり考えていたけれど、あの場で本当に重要視しなきゃいけなかったのは効率性ではなく、成長性と安定性だったのだ。

 これはこれで、PDCAの理解という目的は達成されているんだけど、慣れたもん勝ちというこの結論はどうも正攻法ではないというか、スマートでは無いような気がしてあまり好かない。ちょうど「ザ・ゴール」を読んだところだったので、個人的には描く・切る・組み立てる作業のどれがボトルネックになっていて、どのタイミングで何人ずつ各工程につければいいかを考えていきたかった。そこまでやるには10期20期繰り返して各人の生産能力が安定していることが前提となるだろうけれど。

ザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何かザ・ゴール ― 企業の究極の目的とは何か
著者:エリヤフ ゴールドラット
販売元:ダイヤモンド社
発売日:2001-05-18
おすすめ度:4.5
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