8年目にして初めてひとりで車に乗った感想をしみじみと振り返ります。
○なぜ今更運転する気になったのか。
兼ねてから、遊びに行きたいスポットがなかなか公共交通機関だけではしんどいところにあることがしばしばあり、運転できるようになってあちこち行こうという気はあった。なので昨年末くらいに、とりあえずETCカードだけは手に入れていた。お守り代わりの初心者マークも買い、近所にレンタカーがあることもわかったので、いよいよ乗らない言い訳が無くなったことがひとつめ。
また名古屋にきて、やはりこの辺りは車社会だなとしみじみ実感した。中心街から一度外に出ると、街っぽいところでも1時間にバスが2本来るか来ないかというくらい公共交通網が貧弱なのだ。仕事でも車を必要とする機会が少なからず起き始め、ともかく運転はできるようになっとかないとここでは生きていけないなと危機感を持ったのがふたつめ。
○なぜ目的地に郡上八幡を選んだか。
とりあえず行ってみたかったから。それから高速道路を使いたかったから。あと車の少なさそうなところに行きたかったから。高速って一般道より安定して走れそうじゃん。豊田の方に行くより岐阜の方に行った方が車少なさそうじゃん。郡上八幡の人も僕の練習コースにされてさぞかし迷惑だったろう。
○右がアクセル、左がブレーキと確認して出発。
こういう客はちょいちょいいるのか、レンタカーのお姉さんは親切に教えてくれた。有難う行ってきますと颯爽と走り出そうとしたが、歩道を跨いで左折するためにウィンカーを出そうとしたら、ワイパーが動き出した。マンガみたいなこともあるよなとひとり笑いながら、レバーを反対に動かしたらウォッシャー液噴射。ウィンカーのレバーは右側にあることも確認しとけば良かった。
○車の多い道を怖がる。
このまま西に進むと名古屋駅に行っちゃうじゃん、車の多い道は怖いから、とにかく曲がろう。郡上八幡に行くんだからとりあえず北に行くために右に曲がろう。
ああ曲がったもののなんか道が狭くてこれはこれで怖い、なんか次を右に曲がるのが楽そうだから前の車の流れに乗ってみよう。…あれ何あの観覧車、よりによって栄のど真ん中を通ることになるとは、ていうか東に行ってんじゃん北だって左折しなきゃ。
さて北に進路を取ったけどこの道の行き先は多治見って書いてあるじゃん郡上八幡はもっと西の方だし。北西に進む道に乗らなきゃ左折だ左折。
なんか目の前にお城が見えるよ今度は名古屋城の前かよ、でも意外と車が多くないから良かった。あ、次の道はいかにも北西に行きそうだ、枇杷島?よくわからんがたぶんあってるだろ、違ったら違ったで目的地を変えよう。ていうかいい加減カーナビをセットしないと取り返しのつかないことになるんじゃない。どっかコンビニ…あった、とにかく休憩しよう。
あれ、曲がるの早すぎてなんか隣の車に当たりそうじゃない?当たらない?いや当たるだろバックだろバックはRでハンドル切る方向はオッケーだけどあれなんかバックしながら当たりそうじゃない、え、ちょっとどういうこと誰か助けてでもなんとなく当たらずに前進できそうな気がしてきたぜ行っちゃえ、ほら当たらずに曲がれたじゃん、とりあえず落ち着こうコーヒー買おう。
ものすごく頭が働いていたのですごい疲れた。車から降りると隣の車スレスレにしかも駐車ますに対して思い切りナナメに突っ込んでいた。そして何より隣の車の中に人がいたことが一番怖かった(きっと隣の人も)。
○高速道路のしんどさを学ぶ
1)コンビニでコーヒーを買ったものの車が止まらないから全然手をつけられない。
2)トンネルに入ると勝手にライトが点くと思ってたらそんなことは無かったので手動でライトをつけていたが(コンビニで車の取説を熟読していて正解だった、しかしクーラーの使い方は帰り道までわかってなかった)、トンネルが途切れ途切れに続いて面倒になってきたのでとうとうライトをつけっぱなしでしばらく走っていた。
3)コンビニ出るときにラジオをつけたものの郡上八幡近くはトンネルが多くてノイズばっかになるのね、でも運転しながらCD入れて再生するなんてウルトラCはできないからノイズ聴きながら運転するしかない、苦痛。
○魔の駐車場。
案の定、駐車券を取るには遠すぎた。ハコ乗り状態で駐車券を手にして中に入ったら、空車って書いてあったのに満車じゃん!じゃあ駐車券出すなよ!どこで切り返せばいいんだよ!とバックしたらたまたま出てくる車があったので、すれ違うためにもう少し下がったら嫌な音がして車の底をひっかいたらしい。降りて確認したが目に見える傷は無く、出てく車は無事にすれ違えたので、空いたところに駐車。奇跡的にバックは一発でいけた。
帰り道、出るときは今度は精算機に近づきすぎて、お金は払えるけどこのまま行けばどうしたってミラーが当たるだろって状況に。ミラーのたたみ方がわからないのでバックして切り返してたら地元のおじさんらしき人に笑われる。えへへ笑いで誤魔化した。
○最後の刺客、ガソリンスタンド。
レンタカーなのでガソリンを満タンにして帰らないといけない。記憶を頼りに近所のガソリンスタンドへ向かう。無事にスタンドに到着。
「ええと、レギュラーを満タンで。」
「はいわかりましたー!」
・・・
「・・・すみませんガソリンのフタ開けてもらっていいっすか?」
「・・・え、どうやったら開くんですか?」
「座席の右下です、トヨタ車は大体この位置にありますから」
「あ、そうなんですねー勉強になります(もうトヨタ車以外には乗れないな・・・)」
「あんまし車に慣れてないみたいっすねー、乗らなかったんですか?」
「ええ学生の頃あんまり必要じゃなかったんでねー」
「そうですかー、ふつう学生の時ってガンガン乗ってどっか行くじゃないですかー」
「あー、こっちだとそうでしょうけど、東京だとそうでもなくてー」
「そうなんですねー、あ、じゃあ女と婆さん見たら止まった方がいいですよ!俺も何度もひきかけた