5月に久しぶりのアルバムが発売されて、レコ発ツアーは広島からスタート。そんなハンバートの8枚目のアルバム「むかしぼくはみじめだった」はブルーグラスの本場ナッシュビルで録音したこともあってか、演奏も素晴らしい。
- ハンバート ハンバート×又吉直樹(ピース)対談 (1/4) – 音楽ナタリー Power Push
- 理想とジレンマのせめぎ合い 佐藤良成×坂本慎太郎の濃密音楽談義 – 音楽インタビュー : CINRA.NET
iTunesで試聴できます
ハンバートはジャンルでいうとフォークやトラッドの人たちだ、たぶん。詞のモチーフは惨めさとか卑しさとか諦めとか、死とかお化けとか妖怪とか、ネガティブなものだったりするんだけど、不思議と暗いわけでなく、すっと胸に入ってくるような曲が多くて、ライブはデトックス感覚で行っていたりする。夫婦デュオなせいか、ライブのお客さんも赤ちゃんからおじいちゃんまでいるから面白い。客層がバラバラすぎて毎回お客さんのリアクションがイマイチすぎるけど割と2人とも気にしてなさそうなのが面白い。
#1 ぼくのお日さま
詞のもどかしさが素朴にかなしい。リードボーカルの佐野遊穂のメロディが歌いやすいのでよく口ずさんでいたけど、サビはコーラスの方がこみ上げる感じのコーラスラインになっていて、このコーラスあってのこの曲だなと感じた。
#2 ぶらんぶらん、#3 鬼が来た、#4 何も考えない
ハンバートらしい詞。#2の素朴なフィドルとか、#3のイントロのバンジョーとか落ち着く。
#5 オーイオイ、#9 ホンマツテントウ虫、#11 ポンヌフのたまご
このアルバムの明るいあっけらかんソング。#5はシンセサイザー?の音がザ・ブルーグラスな感じ。和音をトリルみたいにじゅわわーって弾くのイイ。#11はカントリーギターとフィドルの早弾き掛け合いが軽快。
#6 潮どき、#8 くもの糸、#10 まぶしい人
これもハンバートらしい詞。この薄暗い詞にシンセサイザーがよく合っている。#8はタイトルでネタバレしてるけど、曲の中でここは地獄だって気づくまでの雰囲気の演出とかが大宴会と同じ感じで面白い。
ところでライブ限定販売のライブアルバムもかなり素敵で、このライブに行きたかったなあと思いながら聴いている。惨めで怠惰な#2虎、好きなカバー曲の#3プカプカ、#4さよなら人類、#5ブラザー軒、ライブ楽しい!って感じの#7長いこと待っていたんだ、#11メッセージ、と好きな曲勢揃いなので、ライブで休憩の終わりまですっかり忘れててラスト1枚になってたところを買えて良かった。ライブ中のアクシデントまでしっかりCDにされてるのが佐野遊穂らしくて可愛らしいし。
ハンバートもYouTUBEチャンネルがあって、音源になってない動画もあるのでこちらもどうぞ。
コメント