土用の丑の日は修論の中間発表でした。その疲れは次の日になって倍返しで襲ってきたので週末は早めに帰って、エネルギーを得るためにウナギなんぞ買ったわけです。本題に入る前に、長い長い前置きがあります。
ところで土用を目前にした先日、こんなニュースがありました。
・痛いニュース(ノ∀`):楽天で「グルメ大賞」に選ばれた“四万十川産”うなぎ、実は“中国産”だった
数年前からウナギの安全性に関するニュースは多く取り上げられていましたが、ウナギのニュースは大きく「禁止薬物の混入」と「産地偽装」の2種類がありました。当初は何かヤバいもんが入っているからと中国産ウナギのみが敬遠されていたものの、一方で国産と称されるウナギの産地偽装についても少しずつ言及されていました。今年に入って産地偽装は大きな事件となり、よもやウナギの産地名は殆ど無意味なものになってしまいました。
さて、この偽装ウナギ店が絶賛される一方で、偽装を見抜いたユーザーがいました。
譽兵衛 (21件) 30代/男性 2006/08/18
商品を見て確信いたしました。これは決して「四万十川」産うなぎではございません。
ブルガリと同じ問題ですよ楽天さん
この譽兵衛さんという人、同名のネットショップを楽天に構えておりました。
・【楽天市場】うなぎ屋 譽兵衛:本当においしい鰻をお届けします。
譽兵衛さんでは、産地にこだわることの意味の無さを説いておられます。
・【楽天市場】国産と海外はどう違うの?:うなぎ屋 譽兵衛
・【楽天市場】四万十や浜名湖産て‥:うなぎ屋 譽兵衛
僕がこの考えに納得するには訳があります。数年前に四万十川で嬉々として天然うなぎの鰻重を食べたんですが、その鰻はよく言えば身が締まっていて、悪く言えばゴムのようでした。これが本当の鰻というなら今まで食べていた鰻は何だったんだと、しかしながらゴムのような歯ごたえの本当の鰻といつものふっくらとして脂がのっている偽物の鰻、それなら別に僕は偽物でいいやと思ったところがありました。
今回だって産地が偽装された国産と称される鰻を買うくらいなら、いっそ堂々と中国産を謳った鰻の方が安全なんじゃないだろうかと思い、別の日に中国産の鰻を買ってみたのですが、相変わらずマイナスイメージがあるせいか胃にもたれる感じがします。そこで今度は中国産の鰻と国産を謳う鰻を食べ比べてみようと思い、やっと本題に入ります。
今回買ってきたのは、写真上の鹿児島産の霧島湧水うなぎ(1280円)と、下の中国産のうなぎ(480円)です。鹿児島産が尾に向かって身が細くなっているのに対し、中国産は太さが変わりません。
断面を見ると、鹿児島産(左)の方が薄っぺらく、中国産(右)の方が肉厚に見えます。全体的に中国産の方が大ぶりで、身も柔らかそうな感じがします。
そして2つを焼いて撮ったのが最初の写真なわけですが、中国産(奥)の方はほろほろと身が崩れそうになった一方で、鹿児島産(手前)の方はそんなことはありませんでした。この時点で中国産の方は脂がのっているに違いないと思ったのですが、正直なところ、味にはあまり違いを感じませんでした。脂の乗り、若しくは脂っ濃さもそんなに変わらず、大きく違うのは身の締まり方による舌触りの違いくらいでした。
それで結局僕がどっちが好きかというと、大味なのはあまり好きじゃないので、鹿児島産の方に軍配が上がります。だけど中国産が不味いわけじゃないし、やはり今は中国産の方が出所がはっきりしている分信用できるので、これからは普通に中国産の鰻を食べると思います。
コメント
興味深い考察をありがとう。
タイトルはそのまんまなところ、勢いだけで持って行っているところに、共感しました。
記事タイトルは本文を書く前に書くときと、本文を書いてから書くときとありますが、
今回は圧倒的に前者でした。故にタイトルと本文のテンションが実にかみ合ってません。