産休育休中の手当について考える

仕事のこと

育休期間中の金銭面について調べていて、会社で育児支援制度にできないかなと思ったことがあったのでメモ。

産休・育休中の休業補償は、健康保険・雇用保険の違いはあれど、普段の給与の2/3が支払われる。普段の給与のうち、約15%は社会保険料で差し引かれるので、手取りが給与の85%だとすると、85%-67%=18%分だけ産休育休中は、普段よりも手取りが少なくなることになる。それでは、その少なくなる分だけ会社が育休支援手当などの名目で手当してあげれば、育休中も普段と同じ手取りになるのではないか(残業代は別として)。

ところが育休給付金は、会社からの給与がある場合、給与と給付金を合わせて普段の給与の80%を越えると、その分給付金が少なくなっていく。ということで、給付金を満額受け取るために会社は、普段の給与の13%分までなら手当してあげることができる。育休給付金は、生後7ヶ月以降は給付率が50%に減るので、7ヶ月~12ヶ月までは、会社が手当できる割合が30%になる。

例えば、普段の給与が25万円の従業員がいたとして、普段の手取りは25×85%=約21万円だったとしよう。育休給付金は普段の給与の67%だから、25×67%=約17万円を受け取れる。ここで会社が普段の給与の13%を手当すると、25×13%=約3万円を毎月手当することになり、育休中の従業員の収入は17+3=20万円で、普段の手取りとその差は1万円しかなくなる。

これを通常育休が終わる生後12ヶ月まで続けたとき、会社が手当する総額は、25×13%×7ヶ月(産前1ヶ月を含む)+25×30%×6ヶ月=23+45=約78万円になる。従業員にとってこれは給与で課税対象となるが、65万の給与所得控除と38万の基礎控除の範囲内なので、おそらく非課税で満額収入になるだろう。会社にとっては総額78万円の出産祝金で、これを高いと思うか、もしくはこれだけ払ってでも仕事を続けてほしいと思うか、というところだと思う。

産後復帰して時短勤務になった時に給与が減ることを想定すると、育休期間中は収入の減少をソフトランディングするための期間と考えることもでき、産前の給与を基準として差額を埋め合わせるという考えよりも、産後の待遇に向けて徐々に手当を減らすか、手当が目減りして従業員の産後復帰のモチベーションを下げるくらいなら、産後復帰祝金などの名目で、復帰後に育休中の少なくなった収入を補填するような一時金を与えるような制度も良いかもしれない。

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